琉球空手
少林流伝 武智流空手について
武智流で言う龍とは力を指し、
力とは森羅万象全てに流れる
大いなる生命の意識、意念です。
また息吹とは自身の内外一致を計ると共に、
自身と森羅万象との一致を計り、
自身が自然界の一部であることを
認識することです。
人は息をしなければ生きていけません。
息は自らの心と書きます。
緊張すると呼吸が乱れるように、
息吹を自在に出来るという事は
心も自在に出来るという事です。
こういった鍛錬を積み重ねていき
心身と自他の平安を目指します。
武術は人間完成への術であり、
また動く禅とも呼ばれる所以です。
武智流空手について
沖縄古来の空手、琉球古武器(
武智流空手の特徴
龍 体
武智流空手では「龍体」という、身体操作法及び身体意識法を使います。龍が尻尾から頭まで体をうねらしながら天に昇るが如く、また天から降るが如く、まさに竜巻のように、海中を泳ぎ天空を舞うように、身体と意識を操作し力を伝える法です。琉球空手で失伝しつつある「龍身」が元となっており、これは琉球空手のガマク、チンクチ、ムチミ、夫婦手を龍の身体意識を持って行うものです。宗師が研究で補完し、武智流独自に工夫し復活させたものです。
稽古の特徴
指針
競技空手の普及により、空手はスポーツのイメージが強くなっていますが、本来は武術兵法です。見せる技ではなく、状況に応じて実際に使える技でなければ意味がありません。1人1人同じ動きができるようになるのではなく、稽古を通して、心身共に己を知り、己を鍛え、研究をすること。最終的に自分の心技体、意息体を極めること、即ち、身と心と神を極めて民を安んじ衆を和する。これが真の日本の武術武道です。
型と組手
基本稽古の他、生徒の力量に合わせ型稽古・組手稽古をバランスよく取り入れています。型で得たものを組手でどう使うか、組手で得たものをどう型に落とし込むか、そしてそれらで得たものをどう人生に活かすか自身で鍛錬することで、より深く空手を理解することができます。試行錯誤を繰り返し、苦労して体に染みついた技は大きな自信となるでしょう。
琉球古武器
琉球空手と両輪一対である、
セミナー
月1回程度、黒帯の希望者向けにセミナーを実施しています。テーマは月によって様々です。空手を学ぶには日々の稽古と、自己鍛錬、書籍などで勉強するしかありませんが、こういったセミナーを通し、空手のことをより深く学んでもらう機会を作っています。
武 訓
- 「礼」 礼節を重んじおごらず、常に謙虚であるべし
- 「義」 正しいことのために、ためらわず行動すべし
- 「功」 怠ることなく、修練を積むべし
- 「胆」 常にあわてず、冷静に判断すべし
- 「戒」 むやみに技を見せず、また使うべからず
その他の特徴
日台交流
年に1度、不定期に台湾本部道場の生徒と、合同稽古及び交流会を行います。本部道場・他支部の生徒と交流できる貴重な機会です。
武智流空手の歴史
01.
2000年頃、当時師事していた空手道流派の支部道場の中でも、我々の道場は見栄え重視の型ではなく、出来る限り実用性重視の型稽古をし、組手や実戦に即した稽古をしていた。
その流派の元になった空手の演武を沖縄で偶然見る機会があり、そこで自分達がやってきた型と全く異なることがわかる。後に武智流空手を創始した宗師(池田 裕樹氏)はじめ、同じ道場で稽古していた家族全員が衝撃を受け、改めて琉球空手を学ぶ決意をする。宗師が20歳の時に沖縄の道場に入門し、少林流を学ぶ。
02.
約半年の修行を終え、本土に戻った後、空手道を習得していた父と弟に伝承し、その後弟(総師範)と共に「武智流唐手」を作り上げた。後に名称を武智流古武術へ変え、現在の「少林流伝 武智流空手」となった。
近年の見栄え重視の型や競技性重視の組手をする空手道でなく、伝統系の琉球空手で、型、組手、手、武器術を本来の武術として統合して学べる日本でも数少ない道場である。現在は宗師は台湾で、総師範は大阪で道場を開いている。
流派の名称について
武神として古来から崇敬されている建御雷大神の御力と御加護、御神徳を我が流儀に賜るために御神名を神咒として流儀の名に織り込んだ。
タケミカヅチとは、即ち猛々しく厳しい武の神霊という意があるところから、タケツチ、即ち猛々しい武の神霊という意をとり、助詞であるツをとってタケチとした。
そしてその音に武と自然界の共通法則の一つである動と静、陽と陰、火と水という一対の概念に文武両道の意をかけて武智の字を当て、そこに当流は琉球空手における龍の身体意識を重んじるところから流派の流と龍の音をかけて武智龍、猛々しい武の龍神、即ち武智流とした。